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睡眠薬の基礎知識

●注意
現在の日本では、一部薬局で市販されている成分を除き、一般に「睡眠薬」と言われる薬品を正規の医師の診断・処方箋無しに所持や売買することは薬事法違反となります。また睡眠薬は中枢神経に作用し、乱用によって中毒症状や、時には死に至る重大な副作用が起こることがあります。

一般的に「睡眠薬」と言われる薬品群は、薬品分類的な正式名称は「中枢神経作用薬剤」と言い、さらにその成分や効能・使用目的などによって「催眠剤」「催眠誘導剤」 「催眠鎮静剤」「鎮静剤(精神安定剤)」と言うように詳細に分類されています。本情報では、この詳細分類ごとに成分や効能などを解説していきます。

★催眠剤
催眠剤として指定されている成分

・ペルラピン
・エチナメート(劇薬)
・セミコハク酸ブトクタミド

これら催眠剤は不眠症(ホルモンバランスの異常や、何らかの病状の作用として、病的に眠れない状態)の治療薬として使用され、本当の意味での「睡眠薬」です。
ただし有効な分、副作用も多く、特にアレルギー症状の発疹やかゆみ、赤みなどが起こりやすいので注意が必要です。またエチナメートは麻薬に類似した作用があり、大量服用によってショック死に至る可能性もあります。

しかし、実際には上記成分は入院して医師の監督下での処方や、老人性不眠症の治療薬として使用される場合が多く、一般にはまず処方されていません。

 

★催眠誘導剤
催眠誘導剤として指定されている成分

・フェノバルビタール(劇薬)
・アモバルビタール(劇薬)
・ペントバルビタールカルシウム(劇薬)
・複合アレビアチン
(上記を総称して「バルビツール酸誘導体」と呼ぶこともあります)

催眠剤が病的な不眠症治療に用いられるのに対し、この催眠誘導剤は精神的な不眠症(不安や緊張などの精神の高揚、自律神経の発作など)の治療薬として使用されます。直接神経に作用することから劇薬に指定されている成分が多く、また妊婦が服用すると奇形児の出産率が向上するといった副作用が強く出ますが、単なる催眠剤ではなく精神安定剤的な効果もあるため、重症の精神患者に使用されています。

 

★催眠鎮静剤
催眠鎮静剤として指定されている成分

・エスタゾラム
・トリアゾラム
・ブロチゾラム
・ハロキザロラム
・ニトラゼパム
・ニメタゼパム
・フルニトラゼパム
・フルラゼパム
・ロルメタゼパム
・塩酸フルラゼパム
・塩酸リルマザホン
・ゾピクロン
(上記を総称して「ベンゾジアゼピン系誘導体」と呼ぶことがあります)
・チャボトケイソウ抽出エキス(パッシフローラ)
・ブロムワレリル尿素

催眠剤や催眠誘導剤は、効果も強力ですが副作用も強いため、滅多に処方されることはありません。現在、医療期間で最もポピュラーに処方しているのがこの「催眠鎮静剤」です。

「催眠効果」だけを見れば催眠剤や催眠誘導剤には劣りますが、催眠だけではなく筋肉弛緩効果や鎮静効果、精神安定効果も併用して持っており、また副作用も少ないために中にはトリアゾラムのように催眠効果が高く速効性であることから、麻酔前投薬として使用されるものもあります。

有名な「ハルシオン」(他にハルシオンのパッケージの色から「青」や、ハルシオンを作っている会社名やパッケージの表記から「アップジョン」「17(イチナナ)」などとも呼ばれています)もこの催眠鎮静剤に分類され、主成分は「トリアゾラム」です。ただでさえトリアゾラムは速効性がセールスポイントなのですが、さらにベンゾジアゼピン誘導体の特徴として飲酒によりその効果が増強されるため、酒と一緒に女の子に飲ませて・・・という「エッチ薬」として、ハルシオンが重宝されています。

他にも「ネルボン」(他に薬の形状から「ナロン」や「頭痛薬」、パッケージの表記から「116(イチイチロク)」などとも呼ばれています)、「カルスミン」(他にパッケージの表記から「アップジョン」「003(ゼロサン、ゼロゼロサン)」などとも呼ばれています)といった、「ニトラゼパム」を主成分とする薬品は、トリアゾラムのように速効性ではないものの筋肉弛緩効果を持ち、もし途中で気が付いても筋肉弛緩効果で体が動かない状態になります。特にネルボンは薬の外観が頭痛薬そのものであることから、ただの頭痛薬とだまして女の子に飲ませ、しかも途中で気が付かれても抵抗できないという「鬼畜薬」として重宝されています。

ただし今から数年前、これら「ハルシオン」や「ネルボン」の乱用や悪用が社会問題化したことから、薬事法が改正され、これら薬品は医師の診断を受けた病人以外の所持が違法となってしまいました。もちろんこれに伴い、それまでは3日くらい寝ないで目の下にクマの1つも作って病気のフリをして病院に行けば、あまり疑われずに睡眠薬を処方してもらえたのですが、この法改正以降、まず滅多なことでは処方してもらえなくなってしまったのです。

このため、たとえばハルシオンは医者の診断を受けて病院で処方された場合には1錠あたり約24円、またこれは保険適用薬ですから、保険証を提示することで実際にはこれの1割から3割、3円から7円程度という価格で購入できるのですが、上記の通りなかなか処方してもらえなくなってしまったことから、現在ブラックマーケットなどで購入すると相場は1錠あたり千円から3千円程度、千錠くらいを一括大量に購入した場合でも1錠あたり数百円という、原価の数百倍から千倍という高値売買が続いています。

またハルシオンよりさらにネルボンの方が処方されにくく入手が困難であり、女の子に飲ませやすいことから人気が高いため、相場は1錠あたり5千円から1万円という超高値の人気商品となっているようです。

「ブロムワレリル尿素」は、時には精神安定剤に分類される場合もあるという程度で上記一覧の中でも効果が弱いことから、医師の処方箋が不要で薬局でも購入が可能です。

 

★精神安定剤
精神安定剤に分類されている成分

・アルプラゾラム
・エチゾラム
・オキサゾラム
・フルタゾラム
・メキサゾラム
・トフィソパム
・オキサゼパム
・ジアゼパム
・メダゼパム
・ロラゼパム
・プラゼパム
・フルジアゼパム
・フルトプラゼパム
・ブロマゼパム
・クロチアゼパム
・クロキザロラム
・塩酸クロルジアゼポキシド
・クロラゼプ酸ニカリウム
・ロフラゼプ酸エチル
・クロルジアゼポキシド
(上記を総称して「ベンゾジアゼピン誘導体(特に上記は催眠鎮静剤と区別する意味で「ベンゾジアゼピン系精神安定剤」と呼ぶこともある)」と呼びます)
・塩酸ヒドロキシジン
・パモ酸ヒドロキシジン
・メプロバメート

精神安定剤は、その名の通りどちらかと言うと「催眠目的」より、精神的な不安や緊張をやわらげる目的で処方される場合が多いのですが、これら成分も微弱ながら眠気をもよおすため、不眠症と言うほどでもないような軽い眠れない症状や、患者の睡眠薬への耐性を見るため、またプラシーボ効果という、実際にはそんなに催眠効果はないのですが「これは睡眠薬です」と医者に言われて、それを信じて飲むことで睡眠薬並みの効果を出ることを狙った場合など、早い話が「睡眠薬を処方するまでもない」と判断された場合に処方されます。

また上記成分は薬局で市販されている頭痛薬などにも配合されている場合があり、体調によっては頭痛薬でも眠くなることがあるのはこのためです。

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